基本的人権と国家
「国家があるから基本的人権がある」
「基本的人権は国家よりも優先される」
このような議論をtwitterで見かけました。
ただこの議論、前提が噛み合わずに殴り合ってました。
「国家があるから基本的人権がある」という主張をされる方は
基本的人権の概念をどのようにして社会に実装するかという話をしています。
対して「基本的人権は国家よりも優先される」という主張をされる方は
横暴な国家を肯定しないために基本的人権は国家よりも優先されるという価値観の話になります。
両者が共に引き合いに出す北朝鮮やポルポト政権下のカンボジアの話も
「どれだけ人権を叫ぼうと人権が守られない環境では無力だ」
「国家を優先するなら独裁者の命令で抵抗せず死ぬのか(そんなことあっていいはずがない)」
といった形でどちらも正しいです。
互いに正しい主張をしているのに前提が揃っていないために無用な攻撃と消耗をしてしまう
相手を批判する前に何の話をしているのかという前提を考察してみることができたらもっと平和になりそうなんですが。